Claude Codeにスクショを渡して作らせるコツ【2026】
「このサイトみたいな見た目にして」と口で説明するより、スクリーンショット(画面のキャプチャ画像。以下スクショ)を1枚渡すほうが早い。Claude Code は画像を読めるので、これは実際に使える手だ。
ただし、スクショを貼っただけでは思った通りにならない。画像は「どこを見てほしいか」を語ってくれないからだ。渡し方と、添える言葉と、直し方。この3つで結果がまるで変わる。
まず、画像はどうやって渡すのか(アプリとCLIで違う)
あなたが使っているのが「Claudeのアプリ」なら添付ボタン、「黒い画面(CLI)」なら貼り付けかドラッグ&ドロップ。
自分がどちらか分からない人向けの見分け方:入力欄の近くに +ボタンやモード選択メニューが見えるならデスクトップアプリ。黒い背景に文字だけならCLI(ターミナルで動かすコマンド版)だ。
| 使っている画面 | 画像の渡し方 |
|---|---|
| デスクトップアプリ(Code タブ) | 入力欄の横の +ボタン → ファイル添付。または画像を入力欄に直接ドラッグ&ドロップ。画像とPDFに対応 |
| CLI(ターミナル) | ①ウィンドウにドラッグ&ドロップ ②コピーして Ctrl+V で貼り付け(macOSでは iTerm2 なら Cmd+V も可) ③ファイルのパスを書く(例:「この画像を見て: /Users/me/Desktop/design.png」) |
公式ドキュメントの機能比較表では、CLI は「ファイル添付=なし」と書かれている。これは添付ボタンのUIがないという意味で、上の3つの方法で画像自体は渡せる。
貼り付けが効かない時は迷わず別の方法へ
CLIへの貼り付けは環境によって不安定になることがある(貼ったのに画像が付いた表示が出ない、など)。macOSの Claude Code CLI では Cmd+V ではなく Ctrl+V が基本、WSL や Windows では Alt+V を使う、という報告も多い。1回試して駄目なら粘らず、ドラッグ&ドロップかパス指定に切り替えるのが速い。この2つはどの環境でも確実に通る。
スクショの撮り方だけで精度が変わる
「画面全体を1枚」より「見せたい部分をトリミングした1枚」のほうが、AIは正しく読む。
- macOS は Cmd+Shift+4 で範囲を選んで撮影、Windows は Win+Shift+S。どちらもクリップボードに入るので、そのまま貼り付けられる。
- ブラウザのタブやブックマークバーまで写っていると、AIがそれをUIの一部と誤解することがある。作りたい部分だけを切り取る。
- 文字がぼやけた縮小画像は読み取り精度が落ちる。等倍以上で撮る。
- 1枚に詰め込まず、「一覧画面」「詳細画面」で分けて2枚渡すほうが伝わる。複数枚を1つの会話で扱える。
スクショに必ず添える3行
画像+「何を・どこまで・何は無視するか」の3行。これがないとAIは全部を再現しようとして的を外す。
貼るだけの人と、この3行を添える人とで、初回の完成度がいちばん変わる。
【何を】この画面の「上の検索バーとカード一覧」の見た目を再現して
【どこまで】レイアウトと色だけ。中身のデータは適当なダミーでいい
【無視】左のサイドバーと広告は不要。ロゴもプレースホルダーでいい
なぜ効くのか。AIから見ると、1枚のスクショには「レイアウト」「配色」「文字」「余白」「そこに写り込んだ無関係なもの」が全部同じ重みで写っている。優先順位を決めるのは人間の仕事だ。指示の組み立て方そのものはAIへの指示の出し方でも扱っているが、画像を渡す時はこの「無視していい範囲」の一行が特に効く。
用途別・言葉の添え方
同じスクショでも「デザインの見本」なのか「不具合の証拠」なのかで、書くべきことが違う。
| スクショの用途 | 添える言葉 |
|---|---|
| デザインの見本にしたい | 「レイアウトと配色を真似て。フォントや素材は近いもので代用可」+再現しない範囲 |
| エラー画面を見せたい | 「この画面が出た。その直前にやった操作は〇〇」+期待した結果 |
| 手描きのラフを渡したい | 「手書きのラフ。四角は画像、線は入力欄のつもり」と記号の意味を通訳する |
| 既存アプリのここだけ直したい | 「赤で囲った部分だけ変えて。他は触らないで」+どのファイルの画面か |
「赤で囲む」は最強の指示
スクショに図形ツールで赤枠や矢印を描き込んでから渡すと、「どこの話か」の説明が丸ごと不要になる。macOSならプレビュー、Windowsなら「切り取り&スケッチ」で30秒。文章で位置を説明するより速くて正確だ。
「似てない」時に効く直し方
やり直させるのではなく、AI自身に自分の結果を見比べさせる。ここがvibe codingらしい使い方の中心。
デスクトップアプリの Code タブにはブラウザペインがあり、Claude が自分でdevサーバーを立ち上げて画面を表示できる。しかもこの時、Claude 自身がスクリーンショットを撮り、DOMを調べ、要素をクリックし、フォームを埋めて、見つけた問題を直す——公式ドキュメントが挙げている挙動だ。既定では編集のたびに自動で確認する(auto-verify)設定になっている。
つまり、こう頼める。
今の画面をプレビューで開いて、最初に渡したスクショと見比べて。
違うところを箇条書きにしてから、上から順に直して。
これが「もう1回作り直して」より圧倒的に強い。差分を言語化させてから直させるので、直す理由がAI自身の中に残る。
スクショ+3行を渡して、まず1回作らせる
この時点の完成度は6割で構わない。完璧を狙って初回の指示を長くするより、早く1回動かして差分を見るほうが速い。
5分自分の目で3点だけ見る
①配置は合っているか ②色の系統は合っているか ③スマホ幅で崩れないか。細かい余白は後回し。この3点以外は指摘しない。
3分「見比べて、違いを箇条書きにして」と頼む
自分で全部の違いを言語化する必要はない。AIに列挙させ、その一覧に対して「1と3だけ直して」と選ぶ。人間は選ぶ側に回る。
3分直す範囲を1回1テーマに絞る
「余白と色とフォントを全部直して」と一度に頼むと、直った所と壊れた所が混ざって原因が追えなくなる。「今回は余白だけ」と区切る。
5分×回数直し指示のテンプレ
「もっといい感じに」は通じない。比較の言葉(何と比べて・どちら方向に)を入れる。
| ❌ 通じない | ✅ 通じる |
|---|---|
| もっといい感じにして | スクショと比べてカードの間隔が広い。半分に詰めて |
| 色が違う | 見本の背景は薄いグレー。今の白から寄せて |
| ボタンが変 | ボタンが左寄せ。見本と同じく右下に固定して |
| スマホで崩れる | 幅375pxで見ると横スクロールが出る。1列に折り返して |
数字(px・何倍・何列)を1つ入れるだけで再現性が跳ね上がる。もっと汎用的な言い回しの型はプロンプトの型にまとめてある。
ここは真似できない、と割り切る線引き
スクショから再現できるのは「見た目の構造」まで。中身の仕組みと素材は別途こちらが決める。
- ✅ 再現できる: レイアウト(何がどこに並ぶか)、配色の系統、余白のリズム、要素の大小関係、画面の全体構成。
- ⚠️ 近いものになるだけ: フォント(有料書体は当然使えない)、アイコン、影やグラデーションの微妙な質感、アニメーション。
- ❌ スクショからは分からない: ボタンを押した後にどうなるか、データの保存先、ログインの仕組み、レスポンシブの切り替え位置。これは言葉で伝えるしかない。
他社サイトの丸ごと再現はやらない
参考にするのはレイアウトや配色の考え方まで。ロゴ・写真・イラスト・独自のイラスト素材をそのまま持ってくるのは著作権や商標の問題になり得る。画像素材は自分で用意したものに差し替える前提で進めるのが安全だ。AIは「渡された画像を再現して」と言われれば素材の権利までは判断しない。ここは人間側の責任範囲になる。
つまずいた時の切り分け
「AIが画像を読めていない」のか「読めたが指示が曖昧」のか、まずそこを分ける。
| 症状 | 原因の見当 | 対処 |
|---|---|---|
| 画像の話が返答に一切出てこない | そもそも渡せていない | 「今どんな画像が見えている?1枚ずつ説明して」と聞く。答えられなければ未添付 |
| 見当違いのものが出てくる | 画像は見えたが優先順位が不明 | 「何を・どこまで・何は無視」の3行を足して投げ直す |
| 全体は合うが細部だけズレる | 正常。ここからが調整フェーズ | 1回1テーマで詰める(上のテンプレ参照) |
| 直すたびに別の所が壊れる | 一度に頼みすぎ | 変更前の状態に戻してから、1つずつ頼み直す |
| 画面が真っ白・エラー | 見た目以前の不具合 | エラー画面のスクショを撮って渡す。エラーが出たときの直し方へ |
複雑な画面ほど、いきなり作らせない
画面が入り組んでいる時は、先にプランモードで「このスクショをどう分解して作るつもりか」を書かせてから着手させる。分解が間違っていれば、そこで直すほうが早い。
FAQ
スクショは何枚まで渡せますか?
1つの会話で複数の画像を扱える。ただし枚数を増やすほど「どれの話か」が曖昧になるので、1回の指示につき1〜2枚、画面ごとに分けて渡すのが実用的。3枚以上渡す時は「1枚目が一覧、2枚目が詳細、3枚目はスマホ表示」と番号で説明を添える。
手描きのラフでも通じますか?
通じる。ただし記号の意味を必ず通訳すること。「四角に×は画像」「二重線は見出し」といった自分ルールはAIには伝わらない。写真で撮る場合は、影が入らないよう真上から、傾かないように撮ると読み取りやすい。
貼り付け(Ctrl+V)が効きません。
環境差が大きい部分だ。macOSのCLIは Ctrl+V(Cmd+V ではない。ただし iTerm2 なら Cmd+V も可)、WSLやWindowsは Alt+V という報告が多い。1〜2回試して駄目なら、ドラッグ&ドロップかファイルパス指定に切り替えるのが早い。デスクトップアプリを使っているなら+ボタンからの添付が一番確実。
画像を渡すと料金は上がりますか?
画像もテキスト同様にトークン(AIが処理する文字量の単位)を消費するため、枚数と解像度に応じて消費は増える。無駄に大きい画面全体を何枚も貼るより、必要な部分をトリミングした1枚のほうが、精度もコストも有利になる。プランごとの具体的な上限や課金額は変動するため、公式の料金ページで最新を確認してほしい。
完成した見た目が本当に合っているか、自分で判断できません。
見た目は「見比べれば分かる」領域なので、非エンジニアでも判断できる数少ない部分だ。判断が難しいのはむしろ中身のほうで、そこはAIが書いたコードを信用していい所・確認すべき所の観点で見るとよい。見た目だけなら、スマホ幅・PC幅の2つで見て崩れなければ合格でいい。
毎回同じデザインルールを説明するのが面倒です。
プロジェクトごとの共通ルール(配色・余白の基準・使うフォント)は、CLAUDE.mdに書いておくと毎回の指示が短くなる。「うちのサービスの基本色は#1E88E5」と一度書けば、以後のスクショ指示は差分だけで済む。
スクショ起点で作ったものを公開まで持っていけますか?
持っていける。見た目が固まったら公開までの手順へ進む。ただし公開前に、他社の素材(ロゴ・写真・アイコン)が残っていないかだけは必ず確認すること。
次に読む: 指示そのものの精度を上げたいならAIへの指示の出し方、作る前に設計させたいならプランモードの使い方へ。