CLAUDE.mdの書き方でAI精度が激変|指示の型【2026】
AIに「いい感じのサイトにして」と投げても、返ってくるものが毎回ちがう。急に知らないライブラリを足す、コメントが英語になる、頼んでいない場所まで書き換える——。
原因の多くは、あなたの指示の腕ではなく 「CLAUDE.md がないこと」 だ。CLAUDE.md を1枚置くだけで、同じ一言でも出力が見違える。この記事は「AIにコードを書かせて作りたい人」向けに、コードの中身ではなく AIへの指示の書き方(=指示の型) に絞って解説する。
まだ Vibe Coding(バイブコーディング)とは? や Claude Code入門 を読んでいない人は、先にそちらを見ておくと理解が早い。
CLAUDE.md とは:AIが毎回読む「共有ルール」
CLAUDE.md は、プロジェクトのフォルダに置く ただのテキスト(Markdown)ファイル だ。中身はプログラムではなく、AIへの「お願いメモ」を日本語で書いたもの。コードが1行も読めなくても書ける。
強力なのは読み込まれ方だ。Claude Code は セッションを始めるたびに、このファイルを自動で読み込む(Anthropic公式の仕様)。つまり毎回同じ前提を、あなたが打ち直さなくても共有できる。
チャットは毎回リセットされる
AIとの会話は、新しいセッションを始めると前回の内容を忘れる。だから「日本語でコメント書いてね」と毎回言う羽目になる。CLAUDE.md に一度書けば、それが毎回の”前提”になる。
| チャットでのその場指示 | CLAUDE.md | |
|---|---|---|
| 有効範囲 | その会話の中だけ | 毎回のセッション |
| 記憶 | 新しい会話で消える | ファイルに残り続ける |
| あなたの手間 | 毎回打ち直す | 一度書けば自動で読まれる |
ただし1つだけ正直に。CLAUDE.md は「絶対命令」ではなく AIに渡す文脈(前提) だ。公式も「必ず従う保証はない」と明記している。それでも、具体的に書くほど従ってくれる確率は大きく上がる。この記事の後半は、その”従わせ方”=書き方の型の話だ。
「ある/ない」でこう変わる(Before/After)
同じ「このブログのデザインを直して」という一言でも、CLAUDE.md の有無で結果が変わる。
| 起きること | CLAUDE.md なし | CLAUDE.md あり |
|---|---|---|
| 使う技術 | 毎回バラバラ。急に別のライブラリを足す | いつも同じ技術で作る |
| 言語・口調 | コメントが英語で混ざる | 日本語で統一される |
| 余計な変更 | 頼んでいない所まで書き換える | 触ってほしくない所を避ける |
| あなたの負担 | 毎回同じ注意を書く | 一度書けば毎回効く |
要するに CLAUDE.md は、「毎回言っていた小言」をAIに前もって渡しておく仕組み。これがあると、あなたは細かい前提を省いて「本題」だけを指示できるようになる。
何を書けばいい?(5つのブロック)
難しく考えなくていい。次の5つを、思いつく範囲で書くだけだ。
| ブロック | 何を書くか | 例 |
|---|---|---|
| ①プロジェクト概要 | 何を作るサイト/アプリか | 「個人ブログ。AstroとTailwindで作る」 |
| ②使う技術 | 使ってよい言語・道具 | 「Astro / Tailwind / TypeScript。これ以外は勝手に足さない」 |
| ③約束事(ルール) | 毎回守ってほしいこと | 「文章・コメントは日本語」「変更後はビルド確認」 |
| ④してほしくないこと | 触ってほしくない・禁止 | 「jQueryは使わない」「頼んでない所は直さない」 |
| ⑤よくやる作業 | 定番の手順・コマンド | 「公開は npm run build → Cloudflareへ」 |
全部埋めなくていい
最初は①プロジェクト概要と②使う技術の2つだけでも効果がある。慣れてきたら③〜⑤を足していこう。10〜20行あれば十分に働く。
悪い例/良い例(ここが「指示の型」)
同じCLAUDE.mdでも、書き方で効き目が正反対になる。
悪い例(曖昧で、AIが判断に困る):
# CLAUDE.md
きれいに書いて。
ちゃんと動くようにして。
おしゃれなデザインにして。
「きれい」「ちゃんと」「おしゃれ」は、人によって意味が違う。基準がないので、結局AIが毎回勝手に解釈する=ブレる。
良い例(具体的で、検証できる):
# このプロジェクトについて
個人ブログ。AstroとTailwind CSSで作る。公開先はCloudflare Pages。
## 使う技術(これ以外は勝手に足さない)
- フレームワーク: Astro
- スタイル: Tailwind CSS
- 言語: TypeScript
## 約束事
- 文章・コメントは日本語で書く
- インデントは半角スペース2つ
- 変更したら npm run build が通るか確認する
## してほしくないこと
- jQuery / Bootstrap は使わない
- 頼んでいないファイルは書き換えない
- 一度に大量の変更をしない。小さく区切る
コツはただ1つ、「あとで正しいか確認できる言葉」で書くこと。公式も「“きれいに書いて”より”インデントは半角スペース2つ”」を推奨している。曖昧ワードは次のように言い換えよう。
| 曖昧な言葉(NG) | 具体的な言葉(OK) |
|---|---|
| きれいに書いて | インデントは半角スペース2つ |
| ちゃんとテストして | 変更したら npm test を実行する |
| いい感じのデザイン | メインカラーは紺(#1e3a5f)、角丸は12px |
| ファイルを整理して | ページは src/pages/、部品は src/components/ に置く |
この「曖昧→具体」の変換こそが指示の型だ。詳しいプロンプトの磨き方は AIへの指示の出し方 と プロンプトのパターン集 も参考になる。
作り方は3ステップ(ゼロから育てる)
自分で1から書く必要はない。AIに叩き台を作らせて、育てていくのが速い。
/init で叩き台を自動生成
Claude Code で /init と打つと、AIがプロジェクトを見て CLAUDE.md の下書きを自動で作ってくれる。使う技術や構成を勝手に読み取ってくれるので、まずはこれをベースにする。
1分「約束事」と「してほしくないこと」を追記
自動生成だけでは分からない、あなたのこだわりを日本語で足す。「文章は日本語」「勝手にライブラリを足さない」など、前ページの5ブロックを埋めるイメージ。
5分使いながら育てる
作業中に「また同じ注意をしたな」と思ったら、その一言をCLAUDE.mdに1行足す。「これCLAUDE.mdに追加して」とAIに頼めば書いてくれるし、/memory で一覧・編集もできる。
都度最初から完璧を目指さない
CLAUDE.md は”育てるルールブック”。10〜20行から始めて十分だ。逆に長すぎると効きにくくなる(公式は200行以内を推奨)。盛り込みすぎず、毎回必ず守ってほしいことに絞ろう。
もう一歩:置き場所と分割
慣れたら知っておくと便利な使い分け。今すぐ全部覚える必要はない。
| 置き場所 | 役割 | 向いている内容 |
|---|---|---|
./CLAUDE.md(プロジェクト直下) | チーム共有のルール | 使う技術・命名・禁止事項 |
~/.claude/CLAUDE.md(自分のPC全体) | 全プロジェクト共通の好み | 「返答は日本語で」等の個人設定 |
./CLAUDE.local.md(個人メモ) | 自分だけの一時メモ | 動作確認用のURLやデータ |
- 分割:長くなったら
@ファイルパスと書くと別ファイルを読み込める(最大4階層まで)。 - フォルダ別ルール:サブフォルダに置いた CLAUDE.md は、そのフォルダのファイルを触るときに追加で読み込まれる。
ちなみに:AIが自分で書くメモもある
2026年時点のClaude Codeには、あなたのやり取りからAIが自分で学びをメモする「自動メモ」機能もある。CLAUDE.md が”あなたが書くルール”なのに対し、こちらは”AIが書く気づき”。役割が違うので、指示はCLAUDE.mdに書けばよい。
よくある質問(FAQ)
Q. コードが読めなくても書けますか?
書けます。 CLAUDE.md はプログラムではなく「日本語の指示メモ」。むしろ非エンジニアの vibe coder ほど、口で言っていた要望を書き出すだけで効果が出ます。
Q. 何行くらい書けばいい?
まずは10〜20行で十分。 「概要・使う技術・約束事・してほしくないこと」があれば働きます。長すぎると逆に守られにくくなるので、公式も200行以内を推奨しています。
Q. 書けば必ず従ってくれる?
100%の強制ではありません。 CLAUDE.md はAIに渡す”前提(文脈)“で、絶対命令ではないからです。ただし曖昧語を具体語に直すほど従う確率は上がります。どうしても止めたい操作がある場合は、設定側(権限やフック)で制御します。
Q. Claude Code 以外でも使える?
CLAUDE.md は Claude Code の機能です。 他のツールは別ファイル名を使うことが多いですが、Claude は @ 記法で他ファイルを取り込めるので、共通ルールを1か所にまとめて共有することもできます。
まとめ
- CLAUDE.md = AIが毎回読む「共有ルール」。一度書けば同じ小言を繰り返さなくてよくなる。
- 書くのは5ブロック:概要/使う技術/約束事/してほしくないこと/よくやる作業。
- コツは 曖昧語を具体語に。「きれいに」→「半角スペース2つ」。
- 作り方は /init で叩き台 → 追記 → 使いながら育てる の3ステップ。
次のステップ
CLAUDE.md で”前提”を固めたら、あとは本題の指示の質を上げるだけ。まだPCの準備ができていない人は PC環境の準備 から、指示の磨き方は AIへの指示の出し方 へ進もう。